

アメリカのビッグアーチストMR.BIGのボーカル「エリック・マーティン」のプロデュースで生まれた「UNITED STATE OF MIND」。なぜそんなことが実現したのか結構謎である。BURRN! 1997.2号よりエリック・マーティン側から聞いたインタビュー記事にそのいきさつが書かれていた。
要約すると、そもそもの始まりは、多忙を極めながらも10年ぶりのソロアルバムを出そうとしていたエリックのもとに、彼の日本の音楽出版社『EMI』から「日本のアーティスト、須藤あきらのために2曲ほどでいいから曲を書いてくれないか」という依頼の電話があった。彼女がどういうものを望んでいるのかわからなかったエリックは6曲も送ったという。
すると1週間後、日本から電話で「彼女が6曲とも凄く気に入ってる。そして、エリックにプロデュースしてもらいたがってる。」という返事。エリックはとにかく驚いたらしい。彼も、ある意味でこれは、自分のソロアルバムの助けになるかもしれないと思い、ソロキャリアに役立つ一つのチャンスとしてこれを了承した。ところが彼女の要求は、6曲では終わらず、さらにバラードを書いて欲しいと言ってきた。セリーヌ・ディオンとヴァネッサ・ウィリアムズとマライア・キャリーを足したような。特定のタイプの曲を指定されたのは初めてのエリックだったが、簡単にやってのけた。実は自分のソロアルバムのために溜めてあった曲にそういうのがあって、それを彼女にやってもらうことに決めたらしい。そして、エリックの「彼女とデュエットしたらすばらしいじゃないか」というアイデアで、デュエット曲「THE FACE OF LOVE」になった。(先行シングルとしてリリース)
アルバム制作のエリックのプロデュース業だが、彼いわく「これは今までやった中でも一番大変な仕事だよ。でも一番やりがいもある。」
それまで、MR.BIGで部分的な役割しかしていなかった彼が、今回は総てをやっている。アレンジャーに、ライター、プロデューサー、ギターも弾けば(NO.1)、キーボードも弾き(THE FACE OF LOVE と Melody of the wind)、歌も唄う。
しかも、ミュージシャン捜しも任され、彼がMR.BIG以前に一緒にプレイしていた仲間を集めてきて、スケジュール管理から、給料の支払いまでやっていた(お疲れさま)。この仕事以前、須藤あきらが何者か知らなかったエリックが、CD2枚聴いた感想は「聴いたみたら良かったし、彼女の声が魅力的だった。でも、音楽的には人間らしい感じがしなかった」らしい。そこで今回のアルバムではドラムマシーンなんて使わずに総てナチュラルプレイらしい。
タイトルに関しては、彼いわく「東洋と西洋の融合って感じだよね。僕が音楽を作ったといっても、歌詞を書いたのはAkiraなんだから」ということで、「UNITED STATE OF MIND」を思いついたらしい。
ちなみに、「Jupiter」は、MR.BIGのアルバムに入り損ねた「LEAN INTO IT」という曲のアウトテイクらしい。